【openpyxl】セル内の数値を文字列として取得・書き込み

過去の自分

下図のように、セル内に数値が入っている。

過去の自分

これを取得したいんだけど、通常なら数値として取得されてしまう…。
文字列として取得する方法があれば知りたい。

今の自分

なるほど…。
では今回は、「openpyxlでセル内の数値を文字列として取得する方法」を
できるだけわかりやすく解説いたします。
また、「全セルの数値を文字列として取得・書き込みする方法」も
解説いたしますので、ぜひ最後まで読んでいってください。

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openpyxlでセル内の数値を文字列として取得・書き込みする方法
全セルの数値を文字列として書き込み
うまく動作しない場合の対処法
1. エラーが出る
最後に

openpyxlでセル内の数値を文字列として取得・書き込みする方法

「str()」を使って型変換を行います。まずは全コードと実行結果をお見せします。
解説は後ほど行います。

全コード

A1セルの数値を文字列として再度A1セルに書き込みした例です。

import openpyxl

wb = openpyxl.load_workbook('C:/Utatane/input.xlsx')
ws = wb['Sheet1']

cell = ws['A1']

if isinstance(cell.value, int):
    cell.value = str(cell.value)

wb.save('C:/Utatane/output.xlsx')

if isinstance(cell.value, int):
    cell.value = str(cell.value)

実行結果

事前準備

openpyxlのインストール

既存のエクセルファイルを編集するには「openpyxl」のインストールが必要です。

openpyxlのインストール方法

openpyxlを初めて使用する場合は、下記コードを入力・実行して、インストールしてください。

pip install openpyxl

※openpyxlを使用したことがある場合は、このインストール作業は不要です。

インストールに関する詳細や、インストールができなかった場合の対処法は下記記事で解説しております。
また、既存ファイルを開いて保存する方法など、基本解説も行っておりますのでご参考ください。

解説

※わかりやすさを重視しております。厳密には解釈が異なる場合がありますことをご了承ください。

インポート～ブック・シートの取得

import openpyxl

wb = openpyxl.load_workbook('C:/Utatane/input.xlsx')
ws = wb['Sheet1']

上記コードにて、エクセル操作に必要な「openpyxl」のインポートと、エクセルブック・シートを取得しています。
詳細は、「インストール方法」の記事をご参考ください。

セルの取得

cell = ws['A1']

上記コードにて、対象のセルを取得しています。

【コードの解説】
新しい名前の変数を書いたら、「=（イコール）」を書きます。

今回はわかりやすく「cell」という名前の変数にしましたが、何でも構いません。
しかしながら、つけられない名前があったりしますので、下記記事をご参考ください。

イコールの後ろには、ワークシートが入った変数に続けて[]を書きます。
[]内には対象のセル名（今回はA1）を書きましょう。

セル名は「’（クォーテーション）」で囲ってください。

型変換～セルへの書き込み

if isinstance(cell.value, int):
    cell.value = str(cell.value)

上記コードにて、セル（cell）の値（value）が数値（int型）なら、文字列（str型）に変換し書き込みするという処理を行っております。
if文を使いますので、初めて見る方は下記記事をご参考ください。

if isinstance(cell.value, int):

【コードの解説】
「if isinstance():」を書きます。
()内には、セルを取得した変数に続けて「.value」を書いてください。
「,（カンマ）」を書いたら、「int」を書きます。

「isinstance」は値の型（intなのかstrなのか）を判別するのに使います。
なので、8行目は「セルの値が数値なら」という条件式となります。

    cell.value = str(cell.value)

9行目で型の変換と書き込みを行っております。

【コードの解説】
再度「セルを取得した変数.value」を書いたら、イコールを書きます。
イコールの後ろには「str()」を書き、()内には再度「セルを取得した変数.value」を書いて完了です。

右辺でセルの値を文字列（str型）に変換し、左辺のセルに再代入しています。

したがって、これで数値を文字列として書き込みすることができるわけです。

本当に型変換が行われているか、確認してみましょう。
「type」を使うことで、変数の型を確認することができます。
型変換の前後でセルの型を見てみます。

print(type(cell.value))

if isinstance(cell.value, int):
    cell.value = str(cell.value)
    
print(type(cell.value))

変換前は「int」、変換後は「str」となっているため、型変換は成功していることがわかります。

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全セルの数値を文字列として書き込み

前項ではセル１つで解説いたしましたが、すべてのセルの数値を文字列として書き込みしてみましょう。

import openpyxl

wb = openpyxl.load_workbook('C:/Utatane/input.xlsx')
ws = wb['Sheet1']

for row in ws.iter_rows():
    for cell in row:
        if isinstance(cell.value, int):
            cell.value = str(cell.value)

wb.save('C:/Utatane/output.xlsx')

前項から変わっているのは6・7行目（セルの取得）のところです。
前項は1つのセルを取得したのに対し、今回はfor文とiter_rowsで全セルを取得しています。
for文とiter_rowsについては下記記事をご参考ください。