罫線を別のシートやブックにコピーする[openpyxl]

過去の自分

元データと同じ表を作るため、罫線を新しく作ったブックにコピーしたい。

今の自分

なるほど…。
では今回は、
「openpyxlで罫線をコピーする方法」
をできるだけわかりやすく解説いたします。
また、「表全体の罫線をコピーする方法」も紹介いたします。

【著者情報】
Python歴３年。
入社２年目の春に先輩が突然トンズラし、業務を半分肩代わりするハメに…。
今までの1.5倍の仕事をこなせるはずもなく、苦しむ毎日。
業務効率化を模索中にPythonと出合う。
業務とPythonの相性が良く、２倍以上の効率化を実現。現在も効率化を進行中。

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openpyxlで罫線をコピーするには
うまく動作しない時
1. エラーが出る
最後に

openpyxlで罫線をコピーするには

「border_style」で取得した罫線を「Border()」で貼り付けします。
まずは実行見本をどうぞ。

実行見本

全コード

ひとまず全コードを網羅します。
少し長いですが、後ほど１つ１つ解説いたします。

import openpyxl
from openpyxl.styles.borders import Border, Side

wb_in = openpyxl.load_workbook('input.xlsx')
ws_in = wb_in['Sheet1']

wb_out = openpyxl.Workbook()
ws_out = wb_out.active

left_border = ws_in.cell(column=2, row=2).border.left.border_style
right_border = ws_in.cell(column=2, row=2).border.right.border_style
top_border = ws_in.cell(column=2, row=2).border.top.border_style
bottom_border = ws_in.cell(column=2, row=2).border.bottom.border_style

ws_out.cell(column=2, row=2).border = Border(left=Side(style=left_border), right=Side(style=right_border), top=Side(style=top_border), bottom=Side(style=bottom_border))

wb_out.save('output.xlsx')

事前準備

openpyxlのインストール

既存のエクセルファイルを編集するには「openpyxl」のインストールが必要です。

openpyxlのインストール方法

openpyxlを初めて使用する場合は、下記コードを入力・実行して、インストールしてください。

pip install openpyxl

※openpyxlを使用したことがある場合は、このインストール作業は不要です。

インストールに関する詳細や、インストールができなかった場合の対処法は下記記事で解説しております。
また、既存ファイルを開いて保存する方法など、基本解説も行っておりますのでご参考ください。

解説

※わかりやすさを重視しております。厳密には解釈が異なる場合がありますことをご了承ください。

罫線をコピーする手順は以下のとおりです。

新しいブックを作る
元データ（input.xlsx）の罫線を取得する
新しいブック（output.xlsx）に罫線を貼り付ける

1つ１つ解説いたします。

新しいブックを作る

wb_out = openpyxl.Workbook()
ws_out = wb_out.active

7行目で新しいブックを作成し、
8行目でアクティブシートを取得しています。
詳細は下記記事をご参考ください。

新しいブックではなく既存のブックや、同一ブックの別シートにも応用できます。

元データ（input.xlsx）の罫線を取得する

left_border = ws_in.cell(column=2, row=2).border.left.border_style
right_border = ws_in.cell(column=2, row=2).border.right.border_style
top_border = ws_in.cell(column=2, row=2).border.top.border_style
bottom_border = ws_in.cell(column=2, row=2).border.bottom.border_style

上記10行目～13行目で、元データの罫線を取得しています。
（左側・右側・上側・下側の4種類を取得）
詳細は下記記事をご参考ください。

新しいブック（output.xlsx）に罫線を貼り付ける

ws_out.cell(column=2, row=2).border = Border(left=Side(style=left_border), right=Side(style=right_border), top=Side(style=top_border), bottom=Side(style=bottom_border))

前項で取得した罫線を新しいブックに貼り付けしています。
インポート含め、罫線設定の詳細は下記記事をご覧ください。

表全体の罫線をコピーする

前項ではセル１つの罫線をコピーしましたが、
下図のような表全体の罫線をコピーすることもできます。

import openpyxl
from openpyxl.styles.borders import Border, Side

wb_in = openpyxl.load_workbook('input.xlsx')
ws_in = wb_in['Sheet1']

wb_out = openpyxl.Workbook()
ws_out = wb_out.active

r = 0

for row in ws_in :
    r = r + 1
    c = 1
    for cell in row :
        left_border = ws_in.cell(column=c, row=r).border.left.border_style
        right_border = ws_in.cell(column=c, row=r).border.right.border_style
        top_border = ws_in.cell(column=c, row=r).border.top.border_style
        bottom_border = ws_in.cell(column=c, row=r).border.bottom.border_style          
        ws_out.cell(column=c, row=r).border = Border(left=Side(style=left_border), right=Side(style=right_border), top=Side(style=top_border), bottom=Side(style=bottom_border))
        c = c + 1

wb_out.save('output.xlsx')

▼実行結果

基本的には前項で解説したものをfor文でループさせています。

＜ざっくり解説＞
セル指定は変数を利用しています。
変数「c」と「r」を作り、列は変数「c」、行は変数「r」を指定します。
for文が進むにつれて「c」と「r」を1ずつ増やすことで最後まで罫線を取得・コピーすることができます。
※最初はA1（column=1, row=1）、次はB1（column=2, row=1）という具合です。

for文については下記記事をご参考ください。