PowerPointを開いたのに、なぜか編集できない…。
「文字が入力できない」「スライドが触れない」「読み取り専用になっている」
なぜ?と焦ってしまいますよね。
原因は1つではなく、ファイルの状態・マスター設定・ロック・保護ビューなど、状況に応じてさまざまです。
この記事では、よくある原因と確実に直す方法を、順番にわかりやすくまとめました。
まずは最初にチェックリストから確認してみてください。
-著者情報-
名前:Utatane
Microsoft Office使用歴:15年以上
ひとこと:初心者だった当時に戻った気持ちになって解説いたします
※わかりやすさを重視しております。厳密には解釈が異なる場合がありますことをご了承ください。
実演パソコンのスペック(ソフトやバージョンによっては、表示や結果が異なる場合があります)
- OS:Windows11 Home 64bit
- PowerPoint:Microsoft Office Home and Business 2021
まず確認したいチェックリスト
PowerPointが編集できないときは、次のポイントを順番に確認することで、多くのケースが解決します。
- 保護ビューになっていないか
- 読み取り専用になっていないか
- 他のユーザーが共同編集でロックしていないか
- スライドマスターで固定されていないか
- 図形がロックされていないか
- ファイルの保存先(OneDrive/SharePoint)に問題がないか
- ファイル自体が壊れていないか
- ライセンスやアカウントが有効か
それでは、原因ごとに詳しく解説いたします。
原因1:保護ビューになっている
メール添付やインターネットからダウンロードしたファイルは、セキュリティのために保護ビューで開かれることがあります。

画面上部に上図のような黄色いバー「保護ビュー」が表示され、編集が制限されます。
【対処方法】
※セキュリティに関わる処理のため、自己責任で行ってください
黄色いバーの右側にある「編集を有効にする」をクリック
これで今後は普通に編集できるようになります。
【保護ビューの黄色いバーが出ないようにする】
※セキュリティに関わる処理のため、自己責任で行ってください
- PowerPoint上部メニューの「ファイル」→「オプション」→「トラストセンター」→「トラストセンターの設定」→「保護ビュー」
- 不要と思う項目のチェックを外す
原因2:読み取り専用になっている
ファイルが読み取り専用になっている場合、編集しても保存できません。

上図のような黄色いバー「読み取り専用」が表示されている場合は、編集ができません。
【対処方法1:編集を有効にする】
黄色いバーの右側にある「編集する」をクリック
しかしながら、次回起動時も同じ表示が出てくる場合があります。
【読み取り専用の黄色いバーが出ないようにする】
※ファイル管理に関わる処理のため、管理者に許可を取ったうえで行ってください
- 黄色いバーの右側にある「編集する」をクリック
- 上部メニューの「ファイル」→「情報」→「プレゼンテーションの保護」の色を確認
- 黄色い場合はクリック
- 「常に読み取り専用で開く」をクリックして解除

これで読み取り専用が解除されます。
黄色いバーが無くても読み取り専用となっている場合があります。

保存するときに上図のような表示が出た場合は、一旦別名保存で違う名前か違う場所に保存しましょう。
【対処方法2:プロパティの設定を確認】
※ファイル管理に関わる処理のため、管理者に許可を取ったうえで行ってください
- 別名保存したファイルを右クリック→「プロパティ」
- 「読み取り専用」のチェックを外す
これで読み取り専用が解除されます。
OneDriveやSharePointに保存している場合は、同期が止まって読み取り専用になることもあります。
その場合は同期アイコンが赤エラーになっていないか確認しましょう。
原因3:スライドマスターで編集が固定されている
テキストやロゴが編集できない場合、スライドマスターで固定されている可能性があります。
【対処方法】
- 上部メニューの「表示」→「スライドマスター」をクリック
- 対象のレイアウトを選択
- 編集したい部分を修正する
スライドマスターで編集すると、全スライドに反映される部分があるため、変更する際は注意が必要です。
原因4:オブジェクトがロックされている
「PowerPoint2021」や「Microsoft365」では、図形や画像を「ロック」できる機能があります。
ロックされているオブジェクトは選択も移動もできません。
【対処方法】
編集したい図形を右クリック→「ロック解除」があればクリック
これでオブジェクトのロックが解除され、図形や画像が編集できるようになります。
グループ化されている場合は、「グループ解除」で操作可能になる場合もありますので試してみてください。
原因5:共同編集でファイルがロックされている
「OneDrive」や「Teams」「SharePoint」で共有中のファイルは、他のユーザーが編集しているとロックされる場合があります。
【対処方法】
共同編集しているユーザーがファイルを閉じたら通知するよう依頼
原因6:ファイルが壊れている
ファイル自体が破損していると、一部スライドだけ編集できないことがあります。
【対処方法】
- PowerPointファイルを新規作成
- 上部メニュー「ホーム」→「新しいスライド」→「スライドの再利用」
- 画面右に「スライドの再利用」メニューが出現
- 「挿入元」下の参照をクリックして、該当ファイルを選択
- 挿入するスライドを選択
これでファイルを修復できる場合があります。
原因7:PowerPointのライセンスに問題がある
Microsoft365など、ライセンスが期限切れ・認証エラーになると、PowerPointは機能制限モードになり編集不可になります。
【対処方法】
- 上部メニュー「ファイル」→「アカウント」からライセンス状態を確認
- ログアウト → ログインし直す
- Microsoft365 の契約状態を確認する
原因8:パスワードで保護されている
編集制限をかけたファイルは、解除しないと操作できません。
【対処方法】
ファイルを開いた時ににパスワード入力を求められるので入力する
パスワードがわからない場合は、作成者や管理者に問い合わせてください。
【パスワードを消去する方法】
※ファイル管理に関わる処理のため、管理者に許可を取ったうえで行ってください
- ファイルを開いた時ににパスワード入力を求められるので入力する
- 上部メニューの「ファイル」→「情報」→「プレゼンテーションの保護」をクリック
- 「パスワードを使用して暗号化」をクリック
- パスワード欄を空白にして「OK」をクリック
これでパスワードが消去され、今後入力を求められることが無くなります。
原因9:PowerPoint本体の不具合
一時的な不具合やアドインの干渉で編集できないケースもあります。
【対処方法】
- PCとPowerPointの再起動
- PowerPoint上部メニューの「ファイル」→「オプション」→「アドイン」→「設定」から不要なアドインを無効化
- Office のクイック修復を実行
どうしても直らない場合の最終手段
最後の手段として以下を試すと、問題が解消されることがあります。
- 新規ファイルに内容をコピーして保存
- Web版PowerPointで開く
- PDFとして保存し、必要に応じて変換し直す(精度は限定的)
手間のかかる方法が多いですが、最終手段として実行ください。
最後に
PowerPointが編集できない場合の原因と対処法を解説いたしました。
当ブログでは、VBAマクロやPythonなど、時間を生み出すプログラミング術を公開しております。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。がんばってください!

